2018年10月8日から開始されたハワイのマリオット系のホテルのストライキがようやく終了しました。
その期間はなんと51日!これほど長引くとは誰も予想をしなかった今回のストライキについて整理しました。
ストライキが行われたハワイのホテル
2018年10月8日から51日間ストライキが行われたのは以下の5つのマリオット系列のホテルです。
- シェラトン・ワイキキ
- ロイヤル・ハワイアン
- モアナ・サーフライダー
- シェラトン・プリンセス・カイウラニ
- シェラトン・マウイ (マウイ島)
※当初はワイキキ・ビーチ・マリオットも予定されていましたが、ストライキ初日から対象外になっています
ストライキの影響
ホテルによって異なりますが、
- チェックインに時間がかかる
- ホテル内の一部レストランやプールの閉鎖
- 室内清掃(タオル交換なども)が行われない
などの影響がありました。
また、ホテルのサービスを受けられないだけではなく、騒音の問題も発生していました。
ワイキキのストライキもう終わったかなぁ。これは2018/10/26の映像。朝7時に始まり夜10時までタイコに拡声器に歌と叫び声に悩まされたハワイ旅行でした。
泊まったホテルが対象じゃなくて本当に良かった〜 pic.twitter.com/yoHyXoVT8M— L0ve doggie (@DoggieL0ve) November 1, 2018
騒音はストライキをしているホテルだけではなく、周辺のホテルの宿泊客も影響を受けることがあるようです。
周辺のホテルに滞在している観光客は、自分たちもストライキの影響を受けていると言っています。
「私たちは毎朝6時に起こされて、それは夜中近くまで続きます」
visitors staying at nearby hotels say they too are being affected by the strike. "We are waking up at 6 o'clock every morning, and it goes until nearly midnight," said Kaye Everingham, a visitor from Australia staying at a nearby hotel.
- khon2 "Marriott hotel workers' strike continues as no negotiation plans are made"
ストライキの動画もありました。結構な騒音です。(「ローカル ファイブ」と言っているのは、ハワイの労働組合の名前です)
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ストライキに対する旅行業回の対応
ストライキをしているホテルを予約していた場合、旅行者が取れる対応はあまりありません。
ハワイまであと1週間。
JTBさんに連絡したらお決まりの「ストライキは免責事項ですので」を繰り返されて、結果他の方と同様に1泊5000円返金って言われたけどそれってサービス料分でしょ。ホテルのレストラン予約してるのにキャンセルもパックだから出来ないし、食べられなくてもお金返って来ないとか→— mi-g(みぐ) (@mi_g715) October 25, 2018
上記のように旅行代理店を通して予約をしている場合は旅行代理店と話をできるようですが、ストライキは免責事項のようで対応をしてもらうのは難しそうです。
直接各ホテルに予約を入れている場合はどうなのか。ストライキ期間中に各ホテルのホームページなどを調べましたが返金などの案内を見つけることができませんでした。
また、ストライキから4日後に発表されたハワイ州観光局からの発表では「旅行に影響がない」というスタンスで案内され、それはストライキ終了まで変わることはありませんでした。
ストライキ期間中も、皆様のご旅行には影響ございませんので、渡航の変更やキャンセルの必要はございません。 5ホテルでのご滞在を予定されていらっしゃる皆様におかれましては、ご質問などございましたら、ホテルやご予約されました旅行会社へ直接ご確認ください。
なぜストライキを行ったのか
一年ぶりのハワイ、初めてのハワイなど、楽しみにしていたハワイ旅行なのに宿泊するホテルがストライキをしているなんて・・。とても残念な気持ちになりますが、なぜ彼らがストライキをしているか整理したいと思います。
ストライキの目的
現在ハワイでストライキを行っているのは UNITE HERE Local5 というホテル・レストラン系の労働組合のメンバーです。
ストライキでは "ONE JOB SHOULD BE ENOUGH (1つの仕事で生活するのに十分な給与を)" というスローガンを掲げていますが、他にも JOB Security (雇用保障) なども求めています。
生活費が高いハワイでは家族を養うために多くの労働者は2つから3つの仕事を掛け持ちしています。
Forbes: 米国で生計を立てやすい州、ベスト10とワースト10 ※ハワイはワースト1位
マリオット系のホテルでストライキをすることになったことについて、労働組合の代表は「マリオットは世界でもっともお金を持ち、収益性も高いホテルの会社であり、今回のホテル業界の労働者のストライキで、ホテル業界の全ての労働者の生活を変えよう」と考えているようです。
突然のストライキではなく以前から交渉が行われていた
労働組合の UNITE HERE Local5 を調べてみたら、今回のストライキは突然行われたのではなく以下のような経緯があることがわかりました。
- 6月下旬:マリオット側と交渉を開始
- 9月10日:労働組合内の投票でストライキを容認
- 10月8日:ストライキ開始
マリオット系のホテルが対象なのにマリオットは営業中?
この記事では "マリオット系のホテル"のストライキと紹介していますが実際にストライキをしているホテルにマリオットと名前がつくホテルはありません。
実はマリオット・インターナショナルはマリオットブランドの他、リッツ・カールトン、ウェスティン、シェラトンなどの様々なホテルブランドを運営しており、シェラトン・ワイキキやモアナサーフライダーなどは全てマリオット系になります。
繰り返しになりますが、高いお金を払い、楽しみにしていたハワイ旅行でホテルでストライキをされていたら決していい気持ちにはなりません。
いい気持ちにならないどころか怒っても不思議ではありません。特に私たち日本人はストライキに慣れていませんから。
ですが、生活費が高いハワイで、家族を養う必要がある、ストライキをする側にも上記のような事情があったことは知っておいてもよいかもしれません。(ハワイを嫌いにならないで・・ください・・・)
なにはともあれ、ストライキが終了してよかったです。
楽しいハワイ旅行を楽しんでください!